パームレストを作ろう

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 皆さん、キーボードを自作していますか?
 皆さんは理想のキーボードを求め、日々、切磋琢磨していることと思います。
 ただ、理想のキーボードが完成しても、それだけでは不完全です。
 よいキーボードを理想的なポジションで打つために必要なもの、それは、自分自身の手にフィットしたパームレストです。
 これは、どこにも売っていません。
 そうです。こんな時は、自作ですね。さあ、自分の手にフィットする理想のパームレストを作りましょう。

材料と工具

木材

ホームセンター等で、好きな樹種の木材を購入してください。初心者には、軽くて削りやすいのでバルサや桐などがお勧めです。
今回は、北海道産のシナ材を使用しました。

85x25x300mm

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ホームセンターによっては、購入した木材を切断してくれるサービスを行っているので、これを利用して購入した木材を目的の寸法に切ってもらうといいでしょう。
また、大きめの木材を購入し、数個分のパームレストの材料としてまとめて切り分けてもらい、ストックしておくとよいでしょう。

塗料

 加工しただけの無垢の状態で使用してもいいのですが、日々使用するものなので、汚れが目立つようになります。好みの木材用の塗料を用意してください。
 ニスやペンキでもよいのですが、アレルギー等がある方は天然素材の塗料を使うとよいでしょう。今回は、以下の2つを使用しました。これらは、使い込むほど、艶を増していきます。
  • 柿渋

  • 木工用みつろうクリーム

工具等

今回は、削り出しに鉋(かんな)、仕上げにサンドペーパーを使用しました。

  • 鉋(かんな)

  • サンドペーパー

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その他

 これらは、キーボードの高さに合わせて、パームレストの高さを決めるために使用します。
  • 雑誌や単行本等

  • 定規

制作

1. パームレストの高さを決める。

 キーボードの前に雑誌や単行本等をおいて、自分の手にあった高さを決めてください。
 その高さを定規で測り、制作するパームレストの高さを決めてください。
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2. 材料に墨入れをする。

 削る目安を鉛筆等で書き込んでください。先程、決めたパームレストの高さに2-3mmを加えて高さにしてください。
 これは、少し大きめに削っておき、仕上げの段階で目的の高さに合わせるためです。
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3. 材料を削る。

 鉋(かんな)でひたすら削ってください。おおまかな形になるまでは、大胆に削って構いません。
 目的の高さに近づいたら、自分の手をのせ、打鍵感覚を確かめながら削ってください。
 パームレストが自分の手にフィットするまで、少しづつ丁寧に作業を進めてください。
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4. パームレストを磨く。

 削り出したパームレストをサンドペーパーで丁寧に磨き上げてください。
 直接、手が触れる部分は、特に念入りに磨き上げてください。
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5. パームレストの塗装

 無垢のままでもよいのですが、使い込んでいくと汚れ等が目立ってきます。好みによって塗装を行ってください。

柿渋による着色

 今回は、着色のために以下の柿渋を使用しました。
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 柿渋は水性の塗料で、塗装を複数回繰り返すと、渋い褐色になります。
 今回はキーボードに合わせて、濃い褐色になるように、塗装と乾燥を3回繰り返しました。
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みつろうクリームによる仕上げ

 仕上げとして、以下の木工用みつろうクリームを使用しました。
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 これは、艶出しが目的です。
 このクリームを塗り込み、30分ほどして乾いたら、きれいな布で乾拭きをすれば完成です。
 以下が完成品です。
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その他

 今回は、仕上げにみつろうクリームを使用しましたが、他にも以下のような自然素材の塗料があります。好みによって使い分けてください。
天然塗料